カワイピアノ

カワイ表参道スタッフブログ

MPA日記 ~周りと協力して~

海外で生活するにあたって楽しみでもあり、緊張する場面でもあるのが、レストランでの注文ですが・・・

メニューに写真が載っていないことが多いので、説明書きでなんとなく想像しなければなりませんでした


それでもわからないのが量や大きさであり
「お待たせしました」
で漫画に出てくるようなお肉が届き、周りのお客さんに笑われたり

メインのつもりがお皿の真ん中にちょっと料理が乗っかっていて数口で食べ終わる・・・
といったケースも多々ありました


ある時、料理がわからず店員さんから説明を受けていると隣の席の方から
「今私が食べているものだよ。おいしいよ!」
と話しかけられました

またある時、注文の際に隣の席の方に
「それ何?」
と尋ねている人を見かけました

メニューに写真がないのでこういうやり取りが自然とできてしまうんですね!

それからは周りの人が食べているものにも注目するようになりました


ちなみに港町で魚介盛りを頼んだ際は、店の中でどよめきが起こりました
ふだん誰も頼まない料理だったのでしょうか・・・
  

MPA日記 ~名前の読み方~

私の苗字は「ハギオ」
海外での表記はもちろん「Hagio」となるのですが・・・
これを読めない(発音できない)国の方は多くいらっしゃって

ヨーロッパでは特に「ギ(gi)」の発音が難しいようで説明するのも実際に言わせるのも大変でした

発音しにくいので「ハッジオ」と呼ばれることが多く
間違いではあるけれど
意外と向こうの発音で呼ばれると恰好よく
自分自身でも気に入ったので、自己紹介では
「ハッジオと呼んでください」と付け加えるようになりました


とあるコンクールで表彰式の際にピアノのメンテナンスを担当した調律師を表彰する習慣がありました

私の名前のコールは
「ケスケー アジョー」
全然違う・・・

しかし普段裏方に撤する私たちにもスポットを当ててくれるこのコンクールはとても印象に残りました

ちなみに、あまりの違いに呼ばれたことに気が付かず、隣に座っていた方が「あなたのことだよ」と教えてくれました  

MPA日記 ~想像厳禁~

今回のお話は、過激な内容が含まれます・・・

様々な国に滞在中、近くに動物園があれば動物好きの私は出かけていたのですが

海外の動物園の面白さは、日本では珍しいとして展示されている動物が当たり前のように展示されていたり
逆に当たり前に思っていた動物が貴重な動物として展示されていたり

そのギャップが非常に興味深いのです


その中で
どこの動物園に行っても展示されているのが昆虫なのですが
中でも日本の家庭 (主に水回り) に前触れなく現れるあの・・・

アレが・・・

丁寧にゲージに入れて展示されているのです・・・

訪問した国によっては出現したので珍しい生き物ではないと思うのですが
当然いない国の方にとっては珍しいのでしょうね・・・

写真撮っている人がいました(いないのでしょうね)
悲鳴をあげている人もいました(いるのでしょうね)

2メートルくらいの木が「あの生き物」で埋め尽くされている光景はただただ恐怖でした・・・


ちなみに私は海外で初めてパンダを見ましたが、他の観光客は素通りでした
珍しい動物ではないのでしょうか

  

MPA日記 ~トラブルでも安心~

国際コンクールであっても
【メンテナンスの行き届いたピアノを使用する】
というのは限られていて、現地にあるピアノを使用するコンクールにも私たちは派遣されて調整を行います

ある都市での国際コンクールの話です

私が会場に到着した時すでにコンテスタント(参加者)による試弾が行われていました
(ピアノは未調整です)

コンクール開始は明日の朝、ピアノ調整作業はすべてのコンテスタントが試し終わる夜から朝まで

しばらく演奏を観察し、試弾を終えたコンテスタントにピアノの状態を確認することで、夜中に行う作業プランを練り、朝までの時間でピアノを仕上げました

コンクールで1台だけのピアノを使用する際は、弾きこまれるピアノの音色を常に保ち公平な審査ができるように努めなければなりません

そのため休憩時間にはステージに上がりピアノをチェックし、状態を維持していました

そのコンクール期間も終盤にさしかかった頃、演奏の途中で
「パンッ」face08という音が響き渡りました

いつも一番後ろに座っている私の方を、審査員はじめ会場にいたコンテスタントや一部の観客が振り返りました

その表情は皆
【ニヤニヤ】

「仕事だよ~」といった表情に
「わかってるよ~(笑)今弦が切れたよね!」とニッコリ表情で返す

調律師として認められたような瞬間でした
トラブルが起きても調律師がいるという安心感が伝わりとても嬉しく感じた出来事でした

ちなみに、審査員長の
「もう一人が弾いたら休憩だからそのまま」
という一言により、休憩前のコンテスタントは弦が切れたままの状態で弾くことになってしまいました  

MPA日記 ~これはラッキー?~

ドイツとイタリアを車で往復していた際に必ず泊まっていたホテルがあります

そのホテルを選んでいた理由は
部屋からスイス国境ゲートが見える
(何かワクワクするんです)

近くにおいしいメキシコ料理のレストランがあるicon28
(たまに刺激のある食べ物が食べたくなるんです)

という理由で毎回通るときには泊まっていたのですが、予約もせずにいつも飛び込みで行っていたので・・・
ある時満室になってしまっていました・・・
もう夕方で、気分はメキシコ料理になってしまっていたので、近くの別のホテルを探そうかと考えていると

「料金は通常料金でスイートが空いているので、もしよろしければ」

とスイートを案内していただきました

部屋に入ると、どこを定位置にしたらいいのかわからないほど広く
会議室みたいな部屋(ダイニング?)や
どれを操作するとどこからお湯が出るのか分からないほどシャワーの種類が多いバスルームなど

部屋の中をとにかくウロウロ・・・

お目当てのメキシコ料理を堪能して

寝るまでウロウロ・・・

スイートに1人は落ち着かないですね・・・
一番小さいベッドルームで寝ました

ちなみにこの街は有名建築家の作品が並んでいます
椅子の街とも呼ばれていますね
  

MPA日記 ~牧場での生活~

【休日にのんびりしていたら部屋のテラスに大家さんが馬に乗って現れました】

想像すると不思議な光景ですね・・・


牧場の敷地内にあるアパートに数か月滞在していた際、大家さんの誘いで牧場見学させていただきました

大家さんの乗馬を見せてもらったり
羊の放牧を眺めていたり
「アヒル」や「にわとり」を散歩させたり

当時を思い出すとハイジのような風景に囲まれた生活でした


まわりは本当に何もない環境でしたが、日没時や星空は本当にきれいで、今まで見た星空の中でこの牧場に滞在しているときに見た星空が一番にきれいでした


こういった仕事以外の体験でもしっかり自分の経験として仕事に生かされているような気がします
素敵な体験をさせてくれた大家さんには本当に感謝ですicon12


ちなみに牧場の中といっても部屋は床暖房完備、カウンターキッチン付きの快適な環境でした(そこはハイジではないですね)  

MPA日記 ~視線の先には~

国際コンクールの舞台には様々な思いや目標を持って上がるコンテスタント(出場者)がほとんどだと思います
もちろん人生を左右する舞台を私たちはサポートしなければなりません

そんなコンクールでのお話です

とある国での国際コンクールにて私はサブチューナーとして会場にいました
メインチューナーがピアノを調整する時間は真夜中・・・
コンクール開催は昼間・・・

メインチューナーには万全の状態で作業できるように昼間は休んでもらい、私は昼間も会場にいてコンテスタントの演奏を聴いていました




演奏者がステージに現れ、拍手が起こり、お辞儀をし

演奏を始める直前にこちらの方を見ている・・・

何人か同じような行動をとるコンテスタントが続きました


いったい何を見ているのか・・・

その視線の謎は別の日に明らかになりました

審査開始前に、某ピアノ会社のアーティストの対応を担当されているGさんと話をして
そのまま隣に座ったところ

演奏直前にコンテスタントがGさんを見る
Gさんがファイティングポーズで「がんばれ!」のジェスチャー
コンテスタントが笑顔で返し、演奏開始

コンテスタントはステージ上では“ひとりきり”で審査員や観客の前で演奏しています。そこでの緊張は私たちには想像できないほどだと思います
その緊張を少しでも和らげようとするGさんの行動は、サポートの理想形ではないかと感じました

ちなみにこのGさん、風邪気味だった私を毎日気遣ってくださる本当に優しい方でした  

MPA日記 ~雪国での生活~

ドイツとスイスの国境付近に数か月滞在していた際

大雪の年に見事はまってしまって、毎朝雪かきをしないと車が出せないという状況になってしまいました
(駐車場に屋根がなかったので、車も雪に埋もれた状態の毎日)

牧場に住んでいたので、舗装された道路に出るまでが大変で、特に休みの日は道路の除雪がお休みなので外に出られない日もありました

そんな日は牧場の大家さんとお茶したり、他の部屋に住んでいる人と牧場の小屋で卓球したりとのんびりした休日をすごしていたのですが

ある日大家さんから
「今日は私の家でコンサートよ」と演奏会に誘われ、内容がよくわからず言われた時間に大家さんの家に行ったら、大家さんの家の前に吹奏楽隊が・・・
外?・・・ しかも雪・・・

雪の降る中演奏する側も聴く側も大変な演奏会でした・・・


ちなみに雪かきに追われていたためか、この頃の写真がありませんでした・・・


部屋のテラスからの風景ですがほぼ雪解けです  

MPA日記 ~テーマは?~

イタリアのディーラーでお世話になっていた際のお話です
イタリアの人はとにかく討論が大好きなようで・・・

しかもこちらから見ていると、ケンカにしか見えないくらいに言い争っています

いつも
「ケンカじゃないよ!」と言われますが・・・
かなりの激しさに、内容が気になってしょうがない・・・

と毎日作業場で誰かと誰かの討論(ケンカ?)を聞いている状態でした

イタリア語を習った際に、イタリアでは韻や抑揚、テンポを会話によって楽しんでいると聞きました
会話でありながら音楽的な要素を含んでいるとても興味深い言語ですね

そのディーラーでの仕事期間も終わり最後にパーティーを開いてくれました
みんなお酒も入り、かなり酔っぱらってきたところで
始まりました icon12大討論会(しかも全員参加の激しいタイプ)icon12

ほぼケンカのような言い争いが続く中
内容を英語が話せる方に聞くと

「これはケンカじゃないから安心して!今ピッツァの具はなにが良いかを話してるんだよ」
と明るく言われました

見た目とトークテーマのギャップがありすぎて
「それは、ケンカじゃないね」と笑いながら言うしかできませんでした・・・

相手の意見も受け入れ、反論し、自分の意見を言う大切さをイタリアの人々から学びました

ちなみに私はプロシュートですかね~ あのテンションで反論されても言い返す勇気はありません・・・

  

MPA日記 ~担当楽器~

私たちMPAはピアノの構造や技術の部分においてたくさんの勉強をして参りましたが、実はMPAの多くはピアノ以外の楽器経験者が多いんです

もちろんピアノを演奏するMPAもいますが、弦楽器、管楽器、打楽器、声楽など様々です

私は幼少時代ピアノを習っていましたが、途中からコントラバスを始め
社会人になってからは市民オケなどで演奏していました

ですので、ピアノはほとんど弾く機会がなく…(いつも調律で触れているのに変ですよね)

そんな最近、当店にてピアノレッスンのソフトを使用したイベントにて久しぶりにピアノを弾いてみましたが
指が全然動かず…
散々な結果となりました…



譜面通りに、ミスタッチの回数で競い合う・・・
このピアノレッスンソフトを使ったゲームは某テレビ番組でもお馴染みですね

3月9日(sat.)よりカワイ表参道3Fにて、どなたでもチャレンジできます
ゲーム感覚で本番さながらの緊張感を味わえます

詳しい内容は別の記事で発表しております

ちなみに私含めたスタッフによるチャレンジ動画もツイッターでご覧いただけます
最終的に宣伝の回でした・・・  

MPA日記 ~慣れない車運転~

海外での研修時は主に車で移動します

そのため海外での交通ルールや運転マナーも覚えなければなりません
初めは現地の人を横に乗せて教わりながら運転しましたが・・・

「もっとスピードだして!!」
と田舎道でも街中以外は100キロ以上ださないとどんどんあおられるという恐ろしい現実に直面しました・・・
怖いので路肩に寄せて、やり過ごします

アウトバーン(高速道路)なども追い越し車線の車は一瞬で消えていきます



他にも縦列駐車やロータリー式の交差点など、慣れない交通ルールに加え

左ハンドル、右側車線と何をとっても未知の環境で、本当にメンタル面は鍛えられました

「失敗から学ぶ」

と自分自身で掲げた研修目標があったのですが、車の運転に関しては学ぶことが多すぎるほど失敗だらけでした・・・

縦列駐車はすごく上手になりましたが、日本に戻った今・・・
あまり機会はないですよね・・・

ちなみに無事故で終えることはできました
  

MPA日記 ~初めてのコンサート~

調律師は誰でも初めて担当するコンサートがありますが

今回は私の初めてのコンサート調律の話です
日本にいるときにはコンサート調律の経験がなくヨーロッパへ渡ったのですが、いよいよコンサートの仕事がやってきました

場所はドイツとオランダの国境付近のとある街のホールにて行われました
大きな国際コンクールでも優勝経験のある2人のピアニストが演奏者で・・・

2人・・・

ということは・・・

2台ピアノだったのです

初めてのコンサートで2台ピアノ、調整の時間配分や手順など本当に未知の世界です

前日に1度調整のため訪問しピアノの状態のチェックと調律、音色の合わせをし、当日は最終的な調律の確認を行いました

現地技術者が同行して色々とアドバイスを受けながらの作業だったので、無事にコンサートを終えることができましたが、細かい部分を上げると反省点の残る初めてのコンサートとなりました



こういった反省点が今につながっているのですが
調律師は経験年数より場数が重要とよく言われますが、こういった経験をたくさんさせていただいた会社の研修制度には本当に感謝です

ちなみに2回目のコンサートも2台ピアノでした  

MPA日記 ~第1位は?~


質問:「私は明日から3連休ですが、何をしたらいいでしょうか?あなたのおすすめを教えてください」

海外研修は拠点であるドイツへ渡り、初めの2か月間は仕事から完全に離れドイツ語学校に通いました

慣れない環境、ドイツ語によるドイツ語の授業、多国籍な生徒。こういった環境の中におかれることで少し成長したのではないかと・・・自分では思っています

このドイツ語学校の授業で印象に残っているのが街頭インタビューの授業です
そこでインタビューしたのが冒頭の質問です

あなたはどう答えますか?

インタビューの結果は
3位 ウインドウショッピングなど街ブラ

2位博物館、美術館めぐり

1位はダントツで
ライン川沿い(ライン川が流れる街でした)で日向ぼっこ
寝てもいいし、本を読んでもいいし、とにかくゆったりとした時間を過ごす

2,3位は振り絞って出たような答えで、ほとんどの人が1位の意見でした・・・

休日の時間の使い方にも国によって違いがありますよね
コンクール期間中でも練習時間以外はゆったりと過ごしている参加者をよく見かけます

実際の3連休はどうしても時間がもったいないという発想になって高速鉄道に乗って別の街を観光旅行してしまいました・・・

ちなみに天気が良い休日のライン川沿いはレジャーシートに寝転がる人でいっぱいでした
  

MPA日記 ~はじめました~

初めまして3Fにてグランドピアノの調律・調整を担当しております萩尾です。


3Fにはグランドピアノが全器種揃っていますが、その中にShigeru Kawaiというピアノが展示されています。

このピアノ、調整できる調律師が限られていて
MPA(Master Piano Artisan)という社内資格を得たコンサートチューナーが対応いたします。

この資格を得るためのステップとして海外での長期の研修が行われ、技術はもちろん、様々な演奏家の要望に応えるための感性を磨きます。

今後このブログで不定期に私の海外(2010年6~2011年12月、訪問11か国)で勉強させていただいた経験や海外生活の話、Shigeru Kawaiのことなど気ままに書かせていただけたらと思っています。

ちなみに現在東京勤務ですが、研修前は九州にいました。