カワイピアノ

カワイ表参道スタッフブログ

MPA日記 ~トラブルでも安心~

国際コンクールであっても
【メンテナンスの行き届いたピアノを使用する】
というのは限られていて、現地にあるピアノを使用するコンクールにも私たちは派遣されて調整を行います

ある都市での国際コンクールの話です

私が会場に到着した時すでにコンテスタント(参加者)による試弾が行われていました
(ピアノは未調整です)

コンクール開始は明日の朝、ピアノ調整作業はすべてのコンテスタントが試し終わる夜から朝まで

しばらく演奏を観察し、試弾を終えたコンテスタントにピアノの状態を確認することで、夜中に行う作業プランを練り、朝までの時間でピアノを仕上げました

コンクールで1台だけのピアノを使用する際は、弾きこまれるピアノの音色を常に保ち公平な審査ができるように努めなければなりません

そのため休憩時間にはステージに上がりピアノをチェックし、状態を維持していました

そのコンクール期間も終盤にさしかかった頃、演奏の途中で
「パンッ」face08という音が響き渡りました

いつも一番後ろに座っている私の方を、審査員はじめ会場にいたコンテスタントや一部の観客が振り返りました

その表情は皆
【ニヤニヤ】

「仕事だよ~」といった表情に
「わかってるよ~(笑)今弦が切れたよね!」とニッコリ表情で返す

調律師として認められたような瞬間でした
トラブルが起きても調律師がいるという安心感が伝わりとても嬉しく感じた出来事でした

ちなみに、審査員長の
「もう一人が弾いたら休憩だからそのまま」
という一言により、休憩前のコンテスタントは弦が切れたままの状態で弾くことになってしまいました